簡易用語解説

あ行か行さ行た行な行は行ま行や行ら行わ行





○あ行

アトール皇帝
 アトールの巫女とも。アトールとは正式名称アトール聖導王朝。ジョーカー星団の第2太陽系=ウエスタ太陽系のボォス星に存在。象徴としてのみの実体の無い王朝で領土は存在せず、アトール皇帝にも政治的実権は無い。しかし民衆の精神的な支柱として絶大な支持を得ている。唯一法的に許されている事が皇帝を守る騎士「ネードル・シバレース」の任命。故に「ネードル・シバレース」の象徴たる旗騎MHジ・エンプレスの起動キーを有している。
 バキンラカンの聖帝と同様、剣聖の称号を与える権限も有する。
 皇帝は血縁での世襲制ではなく、最も強い「パラ・サイマル」の能力を有している人間を全民衆の中から前皇帝が託宣によって選び、任命する。皇帝は代々の巫女の記憶と力を受け継ぐ。
関連項目:剣聖ネードル・シバレースダイバー


エトラムル・ファティマ
 非人間型ファティマ。巨大なミジンコのような姿をしており、純然たる有機コンピュータに近い。人形ファティマのような突発的な高性能は期待できないが、性能は安定しておりコストも低い。
 通常のファティマよりも成長が早く、7〜10年ほどで完成する。生産数は全ファティマの20%ほど。
関連項目:ファティマクリアランス


お披露目
 完成したファティマに騎士を選ばせるための行事。お披露目の多くがアドラー星のトラン連邦共和国で行われる。新しく完成したファティマだけでなく、出戻ったファティマや主を失ったファティマもお披露目には出される。一般的なファティマの場合は「お披露目に参加した騎士のうち最も強いものを選ぶ」のが普通。
 ただし全てのファティマがお披露目をする訳ではなく、マイトが特定の国家から発注を受け開発するファティマや、マイトが独断で特定の騎士に嫁がせるケースなどもある。お披露目外でも、騎士が三人以上いれば略式として認められるとのこと。
 各国の首脳陣が多く顔を出すため国家間外交の大切な場であり、首脳会談も行われている。
関連項目:ファティマ騎士







○か行

カステポー地方
 ジョーカー星団の第2太陽系=ウエスタ太陽系のボォス星に存在。
 ナン大陸(ボォスの北半球に位置する)のカステポー地方は、超帝國時代の人類との契約によりドラゴンの聖域として、いかなる国家の統治・軍事行動が許されない不可侵の土地(政治的空白地帯)となっており、ある種の無法地帯となっている。
 5つの中立自治区より成るが、人類に許された居住区域はきわめて狭く、ザンダシティやヴァキシティ、ノーキィシティ、サッシャタウンなどの独立自治都市が、カステポーを縦断するドラゴン・ロード上に点在するのみ。
関連項目:ドラゴン


騎士
 MHのパイロットである騎士をヘッドライナーという。非常に反応速度と筋力の優れた人間で、レーザー光線を兵器で剣で弾き、時速200キロという猛スピードで大地を駆ける。こんなスーパーマンでないとMHはコントロールできないらしい。20万人に一人の確率で星団には生まれてくる。
 ファティマを持ち、MHを駆るものこそが騎士。ファティマがなければモーターヘッドの操縦はできず、ファティマを持たない騎士は一般市民からは「半騎士」と呼ばれて馬鹿にされている。
 騎士はその超人的な身体能力故に、一般人から尊敬される一方で妬みや羨望、恐怖の対象となっている。また「星団法」により、如何なる理由があろうとも職務に無関係な形での一般人への暴行は重罪と見做されるなど、人権を制限されている。騎士である以上は、強ければ国家や傭兵団のヘッドライナーに、弱くても「騎士警察官」や警備員の様な仕事に就かなければならず、実質上「職業選択の自由」は存在しない。但し騎士としての本分を果たした上での他の職業との兼業は多く見受けられる。主な兼業の職種としては元々支配階級から多く輩出される為か政治家兼任の騎士は多い。他、法律家、科学者(マイト、マイスター含む)、財団・会社経営者など。
 騎士の超人的能力は、生まれながらに有しているものではなく、成長過程で起こる「騎士代謝」と呼ばれる生理現象によって、身体が作り変えられることで獲得されるものである。騎士代謝は、一般的に幼少期に起こるものであるが、稀に成人後に起こる例も知られており、この場合には変態時の身体的負担がより大きくなるために死亡する確率が高く、生存率は30%。
 優れた騎士には剣聖、強天位、小天位、天位の称号を授与される。
 騎士は様々な剣技を使うが、その難易度により各称号相当のランク付けがあり、剣聖剣技・天位剣技がある(中には「ミラー」の様に、ダイバーパワーも同時に持ち合わせていなければ使えない技も存在する)。また肉体での戦闘に限らず、これらをMH騎乗時に応用してMH剣技として使う者もいる。
関連用語:エトラムル・ファティマ剣聖天位ファティマモーターヘッド(MH)


クバルカン
 ノウズ太陽系第2惑星カラミティ・ゴーダースに存在。
 大ショルティ大陸西部に位置し、有力な騎士領による連合国家。「法」と「徳」を重んじ、厳格な戒律で自らを律するルーン騎士団によって治められており、国民からの信頼が厚く、他国から移り住む人も多い。フィルモアに次ぐ、星団でも有数の軍事力を保有する。首都はルナモア。
 ルーン騎士団を擁し、旗騎は星団三大MHのバング(S.S.I.クバルカン)。主力騎はスチルコア。


クリアランス
 ファティマの総合評価でのランク。ランクは相対的にどれくらい戦闘兵器として高性能と扱いやすさのバランスが良く取れているかというもので、そのファティマの価値基準として最も(パワーゲージよりも)重要視されるものである。
 クリアランスを表す単語はSでSlightly(スライトリー・傷)を意味する。
 上位から順に以下。
 F:フローレス。称号に近い別格のランク。
   多くの人間、騎士、MHがその資格があると認めたファティマにのみ与えられる後付のランク。
   フローレスのランクを持つファティマは、特別な通り名を持つ事が多いのも特徴の一つ。。
 VVS1:最高級のファティマ。このクラスのファティマを所有する事が騎士の憧れ。
 VVS2:高性能の高級ファティマ。「銘入り」のファティマの多くがこのクラス。
 VS1:良質なファティマ。
 VS2:平均的なファティマ。主に工場製。80%のファティマがここに属する。
 S1:性能の低いファティマ。通常戦闘には使用されない。
 S2:廃棄対象。もしくはエトラムル・ファティマ。従ってこのランクの人間型ファティマは存在しない。
関連項目:エトラムル・ファティマ銘入り・銘無しスペックタイプ(型)称号


剣聖
 騎士に与えられる最上級の称号。太天位とも呼ばれるこの称号は星団最強の騎士にのみ与えられる。1時代に一人のみ。他の称号を持つ者と比較して技能に明確な差がある。原則として空位はなく、剣聖の死亡あるいは行方不明、また引退などにより空位になった場合には、星団の有力者らにより次の剣聖の選出が行われる。強天位を持つ者が剣聖として選ばれる可能性もあり、適格者不在の場合は剣聖の称号を返上した者が再度剣聖に就く場合もある。
 この称号を騎士に下せるのはバキンラカンの聖帝とアトール皇帝のみである。
 剣聖は他の騎士に天位を与える権利を有する。
 下位の称号に強天位、小天位、天位がある。強天位と小天位は剣聖と同じく1時代に一人のみ。
 「光の剣聖」や「王冠をかぶった剣聖」など、通り名を持つ剣聖も存在する。
関連項目:アトール皇帝騎士天位バキンラカンの聖帝








○さ行

シグナル・ボーダー
 身分証。科学分野において特殊技能を持つ者に与えられる、飾り紐状の身分証を指す。着衣の目立つ箇所に取り付けられており、本数によってその人物のランクがわかるようになっている。
 “1本線”は博士、教授、医師など。“2本線”はその長、すなわち学長や院長など。“3本線”は複数の技能を持つなど総合的な能力を問われ、“4本線”はマイスター、“5本線”はマイトである
関連項目:銘入り・銘無しマイトマイスター

称号
 称号というか通り名。原作だと「白のイエッタ」「ブルー・メガエラ」「湖のオーハイネ」など。
 今回のFSSパロでは三郎に「雪(ネーヴェ)」、兵助に「月(ルナ)」、勘右衛門に「花(フルール)」、滝夜叉丸に「菫(ヴィオラ)」などなど。
関連項目:クリアランスファティマ


シンクロナイズド・フラッターシステム
 MHとファティマを完全にシンクロさせるシステム。このシステムが搭載されたMHとファティマの組み合わせのときのみ、通常の2ランク上の性能を発揮する。
 このシステムの為に、ファティマは自分ではなくMHに最適な騎士を求め、常に騎士よりもMHを優先とする。このシステムが搭載されたファティマとMHを得るには、騎士としての力量をファティマに示さねばならない。
関連項目:ファティマモーターヘッド(MH)


スタイル
 ファティマ・ファッションが正しいはず。項目への載せ方を考えるのが面倒なので「スタイル」になっているだけ。
 ファティマは超帝國の騎士の劣性遺伝子を強く引いているため、天然素材の服でなければアレルギーを起こしてしまう。それに加え、、「一目で人間と区別できなければならない」「人前で素肌を晒してはいけない」「外部から瞳が見えてはいけない」など星団法上の規制もあるため、専用の服(ファティマスーツという)を纏っている。天然素材は大変貴重なため、一着数億円はする。
 ファティマスーツを製作する専門の職人(マイスター)も存在し、その特質からファティマ・マイトと同等の待遇を受けている。
 グロスフェイス、アイスダート・スタイル、マンティック・モード、デカダン・スタイル、プラスチック・スタイル、ガーメント・スタイル、ビスケット・スタイルと変化していっている。
 秋月が書くのは多分デカダン・スタイルとプラスチック・スタイルのみなので、そこだけを解説しよう。

 デカダン・スタイルは規制が弱くなり、装甲スーツの機能性よりも、ブラウスやタイツなどを用いた軽装によって身軽に動けることに重点が置かれている。原則として顔と手以外の素肌は見せてはいけないものの、タイツやソックスなど脚のラインが見える物は許され、末期には肌の透けるストッキングも用いられるなどさらに規制が緩くなっている。装甲スーツは胴体部にのみ使用。これは手や足がふっとんでも再生で補う事が出来るからである。

 プラスチック・スタイルはデカダン・スタイルがあまりにも規制が緩くなりすぎたので、再規制として取り入れられたもの。顔以外は素肌が透けた状態で見せてはならず、髪もボンネットで覆うなど最低限の露出に限られる。腕や脚までぴったりと覆った一体化型スーツ。全身のラインを強調する強烈なデザイン。この時期からファティマのコンタクトレンズ(太陽の下で目が見えないようにする反射板。アイカバー。ファティマの目を蔽っている)は取り外されることとなり、結果、夜行生物のように暗闇で光が当たると眼が光るのが確認できるようになった。(ファティマの虹彩には製造者のシリアルナンバーと名前が暗号化して打ち込んである) また本スタイルに対応すべく、MHのファティマ・コクピットが新設計の物に更新されることとなった。
 完全な戦闘スタイルであるため、平常時は簡易版の「カレント・スタイル」が採用された。

 また、両方とも外見で格タイプ(型)が判別できる。デカダン・スタイルはS型はソックス、M型はブーツ、L型はロングスカート。プラスチック・スタイルはS型はショートボンネット、足首にレギンスかソックス、M型はロングボンネット、膝上のハイロングブーツ、L型は肩を隠すマント型ボンネット、パンプス、カフス付きの袖口。
関連項目:クリアランスタイプ(型)ファティマ


スペック
 ファティマ達の性能を表し、パワー・ゲージ、クリアランス、タイプの三つに分けられる。
 パワー・ゲージは戦闘能力・MH制御能力・演算性能・肉体耐久値・精神安定性の5項目。ランク分けは高い順から3A(騎士級)・2A(準騎士級)・A(通常最高値)・B1・B2(平均値)・C(平均値)・D1・D2・E。D2以下は例外を除き廃棄対象となる。なお、2Aは四大マイト(星団で最も優れたファティマ・マイト)クラスにのみ許された超級ランク。戦闘能力3Aは騎士がファティマを制御できなくなる可能性があるため、星団法違反となり、廃棄対象である。
 ファティマの能力平均値はB2-B2-C-B2-C:VS2である。
 パワー・ゲージ、クリアランスをあわせてフルゲージと呼ぶ。
 クリアランスは品質の高さ、タイプは外見識別を意味する。クリアランス、タイプについては別項にて。
関連項目:クリアランスタイプ(型)ファティマ












○た行

ダイバー
 先天的に備わるいわば超能力、ダイバー・フォースを持つ人々を言う。太古の超帝国が遺した力であるが、騎士よりも、さらに稀な存在である。 ダイバー・フォースには「ダイバーパワー」・「パラ・サイマル」・「ハイブレン」・「ルシェミ」の4種がある。
 ダイバー・パワー:物理的に作用する能力。 戦闘に参加するダイバーの多くはこれである。
 パラ・サイマル:予知や探査など精神的現象を扱う能力。
 ハイブレン:生物を制御する能力。
        超帝國の支配者が持っていた代表的能力で、騎士を支配・利用していた。
 ルシェミ:物質を変性させる能力。現在では消失した能力。しかしマイトは素質的にこの能力を保持。
関連項目:アトール皇帝バイアマイトマイスター


タイプ(型)
 ファティマの外見識別。成長を止める過程によって、主に三種に分けられる。
 S型:少女・少年型。14〜15歳程度。
    性能的には不安定だが、ピーキーで成長に伸びしろがある。最も数が多い。
 M型:乙女・青年型。16〜17歳程度。S型とL型の中間。
 L型:成女・成人型。18〜20歳程度。
    性能的には最も安定しているが、以降の成長があまり見込めない。最も数が少ない。
 他にもS‐M中間型やM‐L中間型などがある。
 各タイプはファティマスーツの外見で区別する事が出来る。
関連項目:スペッククリアランスタイプ(型)スタイルファティマ


天位
 騎士として優れた技能を持った者へ与えられる称号。しかし明確な基準はなく、絶対的な強さを保証するものではない。称号を持つことは名誉だと考えられているが、存在を知られていない者や称号を希望しない者もおり、天位でなくても天位を超える能力を持つ者も数多く存在する。
 天位のみバキンラカンの聖帝やアトール皇帝だけでなく、天位よりも上位の称号(小天位、強天位、剣聖)の所有者からも与えられる。
 功績ではなく将来性の高さで授与されるようである。剣聖クラスまで成長できる見込みがあれば、弱くても問題がないため、天位持ちが初陣で戦死しても珍しいことではない。
関連項目:アトール皇帝騎士剣聖バキンラカンの聖帝


ドラゴン
 正しくはドラゴン・ネイチャー。カステポーになわばりを持つ星団最強の存在。高度な知性と永遠の生命を持ち、呼吸も食事も不要であるため宇宙空間での活動すら可能。バスター砲以上のエネルギーを制御し、ドラゴン・ドロップや命の水を創り出す、まさに完全生命体と呼ぶにふさわしい存在。
 ドラゴンの“精神(本体)”は高位次元に存在するが、3次元における“肉体”は物質で構成されているが故にどうしても寿命がある。そこで彼らは数千年ごとに転生を繰り返し、本体が休眠している間に新たに肉体を作り直すのである。それが幼生と呼ばれる人間と同レベルかそれ以下の存在であり、成長ではなく進化することによって成体へと変貌を遂げるのだという。
 現在確認されているドラゴンはL.E.D.、サンダー、ジェット、アース、フェザーの5種5匹。人間の歴史へはAD世紀より干渉を始めている。いったいなぜこのような生物が存在するのかは不明だが、伝説ではスイレーが人に与えたドラゴン・クラインにより召喚されたとされる。

 ジェット・ドラゴン/ ブラック“オニキス”ドラゴン
 └スペース・ドラゴンとも呼ばれる、黒色のドラゴン。本FSSパロにおいて艶主を守護している。
関連項目:カステポー地方









○な行

銘入り・銘無し
 ファティマ・ファクトリーにおいて大量生産されるものが銘無し。しかし高名なファティマ・マイトが管理するファクトリーからは稀に優秀な工場製ファティマが生まれることもある。
 銘入りとはマイトが独力で設計から手がけた所謂手作りのファティマ。時間と手間をかけて製作されるため、極めて高い完成度を誇る。当然ながら希少で、工場製のものと比べると価格もべらぼうに高い。彼女達を所有するという事は、優秀な騎士であるという証でもある。
関連項目:ファティママイト


ネードル・シバレース
 皇帝を守る騎士。アトール皇帝直属の騎士に与えられる称号で、ナインの騎士(シバレース)の意。皇帝騎MHジ・エンプレスを駆る権利を与えられる。この騎士を任命する権限は、皇帝に許された唯一の法的権限。エープ騎士団総団長と兼任する事もある。
関連項目:騎士アトール皇帝








○は行

バイア
 騎士とダイバーの能力を併せ持った人間。騎士もダイバーもその発現率は低いため、両方を顕現するとなるとさらに発現率は低い。ダイバーがその行動の遅さを弱点としているのに比べ、騎士の持つ圧倒的なスピードでダイバーパワーを放てるという利点を持つ。
関連項目:騎士ダイバー


バキンラカンの聖帝
 バキンラカン帝国はイースター太陽系の第3惑星アドラーの大ロマン大陸北部に位置する。フィルモアなどの大国から独立した経緯があり、現在でも国内にフィルモア領(エラルド島)が存在し、フィルモア王家の1つが領主となっている。政治的に中立であることを国是とする。首都はラッカ。
 君主である聖帝は、騎士の力量を瞬時に見抜くという特殊な能力を代々受け継いでいる。これにより、騎士に剣聖以下天位の称号を与える権限を有する。なお、騎士でもあるフィルモア皇帝やその代理騎士に対して、特別に「ハイランダー」の称号を授与している。
関連項目:剣聖天位


ファクトリー
 ファティマ・ファクトリーの事。ファティマを大量生産するための工場。ここから生産されるファティマは平均的なスペックしか持っておらず、消耗品として扱われる事もある。
 高名なマイトが管理しているファクトリーでは、稀に高性能なファティマが生まれることもある。
関連項目:銘入り・銘無しファティママイトマイスター


ファティマ
 正式名称ファティマ・ファティス。MHを駆る際、騎士のサポートをすることを目的として生み出された人造人間であり、生体コンピュータ。頭部に「ヘッド・コンデンサ」(クリスタル)を移植されている。全てのファティマは、最後の「純血の騎士」ナッカンドラ・スバースの遺伝情報をベースにした胚から作られている。
 ほぼ全ての個体が女性型。これは男性が女性から分化した生物であることと、男性は女性よりも出生率が低い為である。ファティマはこれが顕著。男性型は女性型よりも育成が難しいわりに能力はほとんど変わらないので、女性型の方が圧倒的に多い。
 皆一様に美しい容姿を持っており、成長を止めた時から老いる事はない。故に騎士が私的なパートナーとすることも少なくない。しかし美しいが故に、騎士や国家の庇護を失ったファティマが一般男性に性的暴力の対象となることも珍しくは無い。(この点男性型ファティマのほうが悲惨らしい)  寿命も人間(星団の人間の寿命は約300歳)の倍以上ある。しかし人間よりも優れた種であるが故に多くの制限が設けられている。生殖機能を持たないのもその一部である。
 ロボット三原則のようなものを本能に刻まれている。「人間に絶対服従」「人間に危害を加えない」といったもの。しかしこれだけではMHに乗っての戦闘は不可能なので、「MHに乗ったら戦闘をし、相手を殺す」「いかなる場合でも騎士、もしくは君主の命にそむき殺戮と破壊を放棄してはならない」といった【ダムゲートコントロール】という“思考制御プログラム”が追加されている。本能に刻まれたメンタルコントロールとダムゲートコントロールの内容が矛盾しているため、人間型ファティマの精神は酷く不安定で、精神崩壊を起こすファティマも少なくは無い。
 故にメンテナンス(ケミカルでの調整や精神面でのカウンセリング)は必要不可欠で、人間型ファティマの所有・維持には非常にコストがかかる。基本的に国家レベルでないと維持できない。お披露目でファティマは得るとその代価をマイトに払わねばならない上に、一着数億はするファティマスーツやファティマ専用の服(天然の素材でなければアレルギーを起こすため)等が必要なため。故に個人ではなく、国家に所属する騎士団での所有としていることが多数。ちなみに一体50億円以上。有名なマイトの作品となると1,000億円以上はする。出戻ったファティマを「ブーメラン・ファティマ」と呼び、主人を失ったファティマを「ロスト・ファティマ」と呼ぶ。これらは登録費を払うだけでよいので、これらを目的でお披露目にやってくる騎士も多い。
 MHの制御のみに留まらず、情報収集や家事、負傷時の治療や連絡、性欲処理まで騎士の総合的なサポートを行い得る。
 彼、彼女らには人権は存在せず、法的に唯一許されているのは自ら騎士を選ぶ権利である。
 ちなみにファティマが騎士の元に行くことを「嫁ぐ」、騎士がファティマを得ることを「娶る」という。この言葉だけで萌えられる秋月はお手軽。
 また騎士がファティマの所有を放棄する場合は、ファティマのヘッドコンデンサ(クリスタル)に指を当てた状態で「You seek your next.」(次のマスターを探せ)と命じることで、いつでも所有を放棄できる。
関連項目:エトラムル・ファティママイトマイスター騎士スペッククリアランスタイプ(型)称号スタイル









○ま行

マイト
 シグナル・ボーダー“5本線”を誇る。星団でも最高の地位を与えられる学者、科学者であり、ファティマ、モーターヘッドの設計者を指す。星団中の民に行き渡った血の中から突然現れてくるが故に両者とも極めて貴重な人材であり、潜在能力に「ルシェミ」の力を持つ者だけがつく事が出来る。故に星団中の国家から優遇されており、貴族級の待遇を受ける事が出来るのだが、貪欲な知への欲求からか、何らかの狂気をはらんだ人物が多い。立場的に中立なので戦場への出入りは自由。
 ファティマ・マイトは医師の頂点でもあると言われており、当然医師免許を持っている。マイトの主な仕事は工場製ファティマの基本フォーマットの改良だが、自らの手でファティマの育成を手がける事もあり、特に高名なマイトによるものは「銘入り」と呼ばれる。
 MH・マイトはMHの設計者であり、MHマイスターの上位職である。MHの性能のほとんどがマイトの腕で決定されるというほどに、MH開発においては重要な役割を占める。
関連項目:シグナル・ボーダー銘入り・銘無しファティママイスターモーターヘッド(MH)


マイスター
 シグナル・ボーダー“4本線”。マイスターは端的に言えば“5本線”のマイトの助手である。完成した作品の整備や補修をも担当する。マイト同様、その地位は非常に高い。
 ファティマ・マイスターはケミカルの調整や精神面でのカウンセリング等、ファティマのメンテナンスを主に担当する。
 MH・マイスターはモーターヘッドの調整や修繕を統括する技能職。
関連項目:ファティママイトモーターヘッド(MH)


モーターヘッド(MH)
 星団で開発された最強の戦闘兵器。通常人形をしており、大きさは肩高15メートル前後。光をエネルギーに変換して天文学的な出力を発する外燃機関「イレーザーエンジン」を動力源とする。
 主兵装は刀剣・槍・棍・斧など近接戦用の武器である。対MH戦を主眼としている。レーザーやミサイルなども騎体各所に装備されているが、MHは防御も優れており、飛び道具はほぼ向こうであるため、主に牽制またはMH以外の駆逐・掃討に用いられる。あまりにも強力すぎる事から、条約で禁じられている最強の武器バスターランチャーを装備する騎体もある。(空間を歪ませたり、星に穴を開けてマグマを噴出させるほどのパワーを持つ)
 活動範囲も空中、水中、宇宙と万能。しかし戦闘はほとんど地上で行われる。高速移動(テレポート)、つまり瞬間移動も可能。ただし多大なエネルギーを要し、自らのエネルギーでそれを行うと、その直後は行動不能になることが多く、戦闘時の使用は実用的ではない。
 操縦者に非常に高い能力や衝撃に耐えられる身体を要求するため、普通の人間は操縦することができない。故に操縦には騎士とファティマの両方の能力が必要不可欠であり、騎士の動きをそのままトレースする事が出来る。コクピットはダイバーの力を通さない設計。色々と強力だが、転倒すると自重で破損してしまうという欠点がある。
 騎士の操縦は全身で行うため、騎士の体格に合わせてコクピットが作られている。別の騎士が騎乗する場合は、コクピットの総入れ替えが必要。
 ファティマ・シート(ファティマ・コクピット、ファティマ・シェルとも)は全てのファティマが一人の騎士の細胞から作られていることから共用が可能である。
 騎士のコクピットは胸部の竜骨前方に、ファティマコクピットは竜骨の最登頂部、MHの頭部に収まっている。が、騎体によってはファティマと騎士のコクピットが一体化しているものも存在する。
 駆逐用、後方撹乱用、MH回収用など、それぞれの機能毎に役割が違う。
関連項目:エトラムル・ファティマ騎士ファティママイトマイスター


○や行






○ら行






○わ行